営業顧問とは?導入するメリットと依頼方法や報酬体系、注意点を解説
2025年08月26日(火)掲載
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営業は企業にとっての生命線であり、ここに課題が残ったままでは安定した成長はかないません。しかし、リソースやノウハウが足りておらず、営業に関わる課題に対処できないこともあるでしょう。
そこで重要な役割を担うのが「営業顧問」です。
本記事では、営業顧問の概要とともに、活用するメリットや報酬体系などを解説します。自社の営業力の底上げや、成約率の向上に課題を感じている方は、ぜひご一読ください。

■営業顧問とは
■営業顧問の業務内容
■営業顧問を依頼するメリット
■営業顧問の報酬体系
■営業顧問へ支援を依頼する方法
■営業顧問を利用する際の注意点
■営業顧問の導入がお勧めの企業
■営業顧問を登用することが、自社の営業力強化につながる
営業顧問とは
営業顧問とは、企業の営業活動のサポートに特化したプロ人材のことです。
長年にわたって築き上げてきた人脈やノウハウを活用し、新規顧客開拓や営業組織のスキル向上などをはじめ、さまざまな営業活動を支援します。また、企業課題に沿った根本的な営業戦略を打ち立てた上で、その戦略を企業が実行に移すまでのトータルサポートなどを行う場合もあります。
営業活動では、アプローチする企業のキーパーソン、つまり取締役や決裁者への迅速なコンタクトが必要です。また、継続的に成果を出すための営業戦略や、各社員が能動的にアクションを起こせるような組織づくりも欠かせません。
営業顧問は、それらを実現するにあたり、頼りになる存在だといえるでしょう。
営業代行や相談役との違い
営業顧問と混在しがちなのは、自社の営業活動を代行してくれる「営業代行」です。
営業活動をサポートする、という点だけを見れば営業顧問と同じですが、営業代行がカバーする範囲は自社の営業担当が行う業務の代行です。自社の戦略に対するアドバイスやノウハウの共有といった、営業活動の根本的な部分へのサポートは行いません。
また、「相談役」も営業顧問と似た立ち位置にあります。
相談役の主な仕事は、経営全般に関する事項、また各種施策の結果に対してアドバイスを授けることです。サポート範囲は営業顧問よりも広いですが、相談役は自身で施策を実行することはありません。
現場でのサポートも必要とするなら、営業顧問を選ぶことをお勧めします。
関連記事:顧問とは?活用のメリットや報酬、ほかの役職との違いや事例を解説
営業顧問の業務内容
営業顧問の主な業務内容としては、次の4つが挙げられます。
- 人脈を活用した営業活動
- 営業戦略の策定
- 営業プロセスの改善
- 営業社員や組織の育成
新規顧客開拓や販路の拡大に取り組むためには、新しい取引先や顧客との関係構築が必要です。しかし、既存事業を手がけつつ、そのような新しい関係を築くことは容易ではありません。その点をサポートし企業と顧客をつなげることが、営業顧問の重要な役割の一つだといえるでしょう。
上記のほか、豊富な経験とノウハウを活かし、企業戦略の策定や営業プロセスの改善、また社員の育成なども行います。
営業顧問を依頼するメリット
営業顧問に自社のサポートを依頼することで、以下のメリットを享受できます。
- 今まで接点のなかった顧客を獲得できる可能性がある
- 商談設定や成約までのスピードを上げられる
- 営業スキルやノウハウを蓄積できる
今まで接点のなかった顧客を獲得できる可能性がある
営業顧問の持つ人脈を活用することで、自社がそれまで接点を持てなかった顧客を獲得できる可能性がある点は、大きなメリットの一つです。
新規事業を立ち上げた際には、「どのような営業戦略を立てて良いかわからない」といった課題が伴う傾向にあります。当然、そのような状況では新しい顧客の獲得も難しいでしょう。
しかし、その領域に精通している営業顧問を活用し見込み顧客を紹介してもらえれば、自社に知見がなくとも新規事業を推進しやすくなります。
商談設定や成約までのスピードを上げられる
営業顧問の人脈は、商談の設定、さらには成約に至るまでのスピード感を改善する上でも有用です。
一般的な営業活動では、まず受付や担当者などにアプローチを行い、そこから徐々に関係を構築した上で取締役や決裁者などと接点を持つ、という流れを踏む必要があります。
しかし、このフローでは成約までに相当な時間がかかります。その上、時間をかけたとしても、取締役や決裁者が興味を示さなければ商談は成功しません。
対して、営業顧問の人脈を介しての営業活動であれば、最初の段階からキーパーソンにアプローチができるため、スムーズに商談を進めやすくなります。加えて、営業顧問からの紹介という形を取っていることから、先方の自社に対する警戒心が薄まり、成約率の向上も見込めるでしょう。
営業スキルやノウハウを蓄積できる
営業のプロフェッショナルが培ってきたスキルやノウハウを自社に蓄積できる点も、メリットの一つとして挙げられます。
商談の成約数を増やし自社の利益を確保するためには、社員一人ひとりが営業に関する十分な知見を持ち、能動的に動けるようになる必要があります。しかし、人材不足が叫ばれる昨今では、社員の教育に十分なリソースを割けないこともあるでしょう。
また、ノウハウのある人材がそもそも社内にいなければ、社員に教育を実施できません。
そこで営業顧問を活用すれば、自社のリソースを抑えながら、社員教育が実施できます。営業顧問との連携を通じて若手社員が知識やスキルを身に付けていけば、組織全体の営業力強化もかなうでしょう。
営業顧問の報酬体系
営業顧問の報酬体系は、主に以下の3種類に分けられます。それぞれの詳細を順に解説します。
- 固定報酬制
- 時間単価制
- 成果報酬制
固定報酬制
固定報酬制は企業と営業顧問が契約した上で毎月一定の額の報酬を支払います。報酬の額は、営業顧問の専門性の高さや、依頼する業務内容の難易度などによって変動します。
固定報酬である以上、仮に大手企業との商談が成立し相当な額の利益が出たとしても、それによって支払う報酬の額も増える、ということはありません。そのため、予算管理もしやすくなります。
こうしたメリットがある一方で、成果が出ていない状況でも報酬が発生することは理解しておく必要があります。
時間単価制
時間単価制では、営業顧問が実際に活動した時間によって報酬額が決定します。
サポートを必要とする期間だけ活用しその分の報酬を支払う、といったふうにコンパクトな利用が可能です。特定の分野に関するノウハウを取り入れたい場合に最適です。
成果報酬制
成果報酬制は、成果に基づいて料金が発生する報酬体系です。一般的に一定の成果が得られたときのみ報酬を支払うため、成果が想定よりも得られなかった場合に備えたリスクヘッジができる点が成果報酬型のメリットです。
営業顧問へ支援を依頼する方法
営業顧問に自社の支援を依頼する場合は、以下のいずれかの方法がポピュラーな選択肢となります。
- 顧問紹介サービスを利用する
- 自社で顧問を登用する
- 経営支援サービス「HiPro Biz」を活用する
顧問紹介サービスを利用する
顧問紹介サービスは、顧問契約に関する知見がある仲介業者が、自社の代わりに顧問となる人材を探すサービスです。自社の営業に関する課題や要望をヒアリングした上で、それを解決、あるいは実現できる人材を自社に紹介してくれます。
また、契約を締結する際にもサポートしてくれるため、企業と営業顧問の間で認識の齟齬が生じる、といった事態が生じることも少ないでしょう。
このように手厚い支援が受けられる顧問紹介サービスですが、仲介手数料が発生するため、営業顧問と契約するまでにコストが生じます。
自社で顧問を登用する
顧問紹介サービスを利用せずに、自社で直接登用を行う方法もあります。契約内容も自由度が高く、場合によっては交渉をよりスムーズに進められるかもしれません。
その反面、仲介業者のサポートを受けられないため、契約内容について後々トラブルに発展する不安は残ります。また、顧問を任せられるほどの人材を、そもそも自社だけでは見つけられないかもしれません。
顧問契約に関するノウハウがまったくないのであれば、顧問紹介サービスを利用することをお勧めします。
経営支援サービス「HiPro Biz」を活用する
自社が抱える経営課題にマッチした営業顧問を探したいのであれば、パーソルキャリアが運営する経営支援サービス「HiPro Biz」の活用をご検討ください。
3万名を超える(2025年3月現在)プロ人材が登録している「HiPro Biz」には、営業のプロフェッショナルも多数登録しています。得意とする領域も多種多様で、営業戦略、販路開拓やコーチング戦略の立案、海外進出の際のサポートなど、さまざまな形での支援が可能です。
なお「HiPro Biz」には「コンサルティングプラン」「成果完成型プラン」「独立役員紹介プラン」あります。
「コンサルティングプラン」は、プロ人材の業務工数や、解決を依頼する課題の難易度に応じて報酬の額が決定するプランで、営業戦略立案や新規顧客開拓や販路拡大といった、必要な期間、必要なタイミングで特定分野のノウハウや人脈を自社に取り入れたい時に適しています。
「成果完成型プラン」は、必要な納期で、特定分野の知見と実行力をもとにした、具体的な成果物が必要な場合に適しており、リサーチ報告書や業務改善報告書といった具体的な成果物を求めるケースで最適です。
「独立役員紹介プラン」は、常勤役員や社外取締役などのプロ人材を、中長期的に活用したい場合に最適です。
※参考:サービスプラン(HiPro Biz)
営業顧問を利用する際の注意点
営業顧問に業務を依頼する際は、以下の3点に注意しましょう。
- 支援を受ける目的を整理し、社内情報を綿密に共有する必要がある
- 報酬体系によっては報酬が高額になる可能性がある
- 業務内容や報酬、契約期間を明確にする
支援を受ける目的を整理し、社内情報を綿密に共有する必要がある
営業顧問の支援を受ける際は、その目的を事前に明確にし、社内情報も綿密に共有することを意識しましょう。
いかに営業に精通した人材であっても、情報が不足していては企業に対して十分な支援を行えません。そのため、まずは支援を依頼した目的のほか、現在の営業戦略や抱えている課題などを、詳細に共有する必要があるのです。
また、目的が大まかにしか定まっていない場合には、その整理の段階から支援を依頼することをお勧めします。
報酬体系によっては報酬が高額になる可能性がある
営業顧問に任せた業務の内容やその進捗、そして報酬体系次第では、支払う報酬が高額になる可能性があります。
営業顧問に支援を依頼する際は自社の課題に対して最適な報酬体系を確認した上で、見合った費用対効果が得られるかどうかの検討を行いましょう。
業務内容や報酬、契約期間を明確にする
営業顧問に提示する業務内容や報酬、また契約期間などは必ず事前に明確にする必要があります。これらの内容の細部を詰めないまま契約を締結すると、大きなトラブルの原因となりかねないためです。
契約期間や契約解除に関する事項など、双方の間で認識の齟齬がないことを確認してください。
営業顧問の導入がお勧めの企業
最後に、営業顧問の導入が適した企業の特徴を紹介します。以下のいずれかに該当するのであれば、営業顧問に支援の依頼を検討しましょう。
- 営業戦略や営業手法を確立したい企業
- 営業プロセスを改善し、生産性を向上したい企業
- プロ人材の人脈を活用し、効率的に営業活動を行いたい企業
- 営業のレベルを上げて目標達成できる組織に育成したい企業
営業戦略や営業手法を確立したい企業
「営業戦略や営業手法がまだきちんと定まっていない…」とお悩みであれば、営業顧問に支援を依頼することをお勧めします。
明確な営業戦略や確立された営業手法がない状態では、営業活動を行っても大きな成果は得られません。そのような状況を打開する上で、豊富な経験とノウハウを持つ営業顧問は非常に有用だといえます。
営業顧問の支援で、取るべき戦略や最適な営業手法などを練り直せば、営業活動の地盤をしっかりと固められるでしょう。
【関連記事】
業績を上げる営業戦略を設計する手順とポイント、使えるフレームワークを紹介
営業プロセスを改善し、生産性を向上したい企業
戦略や手法が確立されていれば営業活動は滞りなく進む、というわけではありません。現場の営業プロセスが非効率的なものであれば、生産性は低下し、当然成約率にも影響を与えます。
営業顧問は、こうした現場レベルでのプロセスを改善する際にも活用できます。例えば、現在の営業プロセスを分析し、ボトルネックとなっているポイントや社員の負担を増やしている部分を、客観的な視点で洗い出してくれるのです。
「営業戦略は明確なのに、成約につながらない…」とお困りであれば、営業顧問を登用してプロセスを一から見直しましょう。
関連記事:営業生産性とは?向上に成功した企業事例と効果的な施策を紹介
プロ人材の人脈を活用し、効率的に営業活動を行いたい企業
営業活動の効率を改善したい場合にも、営業顧問は力になってくれます。
特に新規顧客開拓では、何のつながりもない企業に一からアプローチする関係上、成約までにある程度の時間がかかることは避けられません。
しかし、営業顧問の支援を受け、営業顧問の人脈で役員クラスのキーパーソンとつながることができれば、スピーディーに商談の場を設けられるでしょう。
営業のレベルを上げて目標達成できる組織に育成したい企業
「社員ごとの営業スキルにばらつきがある」「組織全体で成果を出せるようにしたい」といった悩みは、多くの企業が抱えていることでしょう。こうした課題を解決する上でも、営業顧問は有用だといえます。
営業顧問を登用し、社員に対して営業スキルのレクチャーを行ってもらえれば、組織全体の営業力の底上げが可能です。また、商談の場にも同行してもらい適宜フォローや助言をもらえれば、さらに実践的な営業のスキルを学べるでしょう。
【関連記事】
営業顧問を登用することが、自社の営業力強化につながる
今回は、営業顧問について解説しました。
営業顧問は、築き上げてきた人脈、そして豊富な経験とノウハウを活用して、企業の営業活動を根底から支援します。「新規顧客開拓に活かせる人脈がない」「営業戦略がまったく練れていない」とお悩みであれば、営業顧問の活用を検討しましょう。
自社の営業力を底上げしてくれる営業顧問をお探しであれば、ぜひ一度「HiPro Biz」にご相談ください。さまざまなプロジェクトを成功に導いてきた営業のプロ人材が、貴社の営業活動を徹底的に支援いたします。