マーケティング顧問とは?支援業務や活用方法、契約形態を解説

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2025年08月29日(金)掲載

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大手企業であっても、マーケティング戦略に課題を抱えるケースは少なくありません。『現場は施策を進めたいが、経営層の理解が得られない』『デジタル施策に取り組みたいが、社内にノウハウがない』など、組織の壁やリソース不足が障壁となることも。

そこで本記事では、マーケティング顧問について、支援の具体的な内容や料金体系などを解説します。自社のマーケティングに課題を感じている管理者や経営者はご覧ください。


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マーケティング顧問とは

マーケティング顧問はその名の通り、企業のマーケティング活動を支援してくれる外部の専門家です。単にマーケティングについてアドバイスするだけでなく、施策の実行支援や効果測定まで一貫して対応します。
企業の将来的な成長を見据えた社員の育成や、組織改革に強みを持つ顧問に依頼すれば、マーケティングに強い組織を目指せます。

効果的に活用すれば、中長期的に関係を続けられる、心強いパートナーとなるでしょう。

マーケティング顧問とコンサルティングの違い

マーケティング顧問と似たソリューションにコンサルティングがあります。両者は主に、「支援の期間」「サポート範囲」の2点が異なります。

マーケティング顧問とコンサルティングの違い
支援の期間 サポート範囲
マーケティング顧問 中長期的 広範囲(施策の立案~実行のサポートなど)
コンサルティング 短期的 分析や提案に特化

期間に関しては、マーケティング顧問は「企業」という単位で長期的にサポートすることが多い一方、コンサルティングは「プロジェクト」単位での短期的な支援が一般的です。またサポート範囲に関しても大きく異なります。マーケティング顧問は企業のマーケティングを根本的かつ包括的に支援するため、広範囲にわたりサポートしますが、コンサルティングは分析や提案に特化している側面があります。

従って、両者はそもそもサービスのニーズや対象が異なることがわかります。自社の抱えている課題に応じて、適切なほうを選びましょう。


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マーケティング顧問の支援業務

マーケティング顧問に依頼できる業務は多岐にわたります。以下では、主な支援業務を紹介します。

マーケティング顧問の支援業務
  • 顧客分析
  • 市場調査と競合分析
  • マーケティング戦略や施策の立案と策定
  • 経営層への助言や説明

顧客分析

自社の状況に対して最適な戦略を立案するために、まずはマーケティング顧問が顧客分析を行います。

「分析なら自社でもできる」と思われるかもしれませんが、外部の人間であるマーケティング顧問に行ってもらうことに意味があります。なぜなら、多くの企業では事業活動を長く続けていくにつれ、「これが当たり前」という価値観が形成されているためです。

このような固定観念や暗黙の了解が、実態とかけ離れている可能性もゼロではありません。経験豊富なマーケティング顧問が無意識の「当たり前」にとらわれず、現状を洗い出すことで、このあとの施策が意味をもつようになります。

市場調査と競合分析

続いて、市場と競合についても調査および分析を行います。

このフェーズでは、まず市場の規模や成長率を調査した上で、自社にとってのビジネスチャンスがどこにあるのかを見極めます。業界レポートやトレンドデータなどの客観的な情報を活用することが多いでしょう。

さらに、よりリアルな意見を収集するために、顧客に対してインタビューやアンケートを実施するケースもあります。客観的な情報だけでなく、顧客の声に直接耳を傾けることで、これまで見えてこなかった市場の実態がわかります。

マーケティング戦略や施策の立案と策定

必要なデータが集まったら、戦略の立案に入ります。ここまでで分析および調査したデータと、マーケティング顧問自身が持っている知識やノウハウをかけ合わせ、自社に最適な施策を提案してくれます。

なお、施策立案のフェーズでマーケティング顧問が行う業務はそれだけではありません。チームが施策を円滑に実行するためのサポートまで担っています。施策の実行に必要なリソースの管理やスケジュール調整、担当者の教育なども含めて支援してくれるのです。

もちろん、施策実行後の効果測定も欠かせません。成果を確認しつつ、施策を適宜見直してPDCAサイクルを回すことで、精度を徐々に高めていきます。


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経営層への助言や説明

マーケティング顧問は経営層とも適宜連携し、経営目線でも現場に助言を行います。

また、経営層に対して施策を説明し、実行や予算配分について承諾を得ることもマーケティング顧問の役割です。マーケティング顧問が経営者目線でプレゼンテーションを行うことで、「現場としてはこの施策をやりたいけれど、経営層からストップがかかってしまう…」といった事態を防げます。

マーケティング顧問を活用するメリット

企業がマーケティング顧問を活用することで得られるメリットには、以下の内容が挙げられます。

マーケティング顧問を活用するメリット
  • 専門家のノウハウや経験を活用できる
  • 客観視点でのアドバイスが得られる
  • 社内のリソース不足を補える
  • 最新のマーケティング手法やトレンドの知見を得られ、活用できる
  • 社内のマーケティング人材の育成ができる
  • 経営陣の判断がスムーズになる

専門家のノウハウや経験を活用できる

マーケティング顧問の最大のメリットは、数々の企業のマーケティングを成功に導いてきた専門家の知識を活用できることです。これまでの経験を活かしたロジックに基づくアドバイスを受けられるため、マーケティングの知識に自信がない企業や手詰まりとなっている企業にとって心強い存在となるでしょう。

また、多くのマーケティング顧問にはさまざまな業界の経験があります。そのため、自社と同じ業界の知識はもちろん、必要に応じて異業種の経験を基に新しい提案をしてくれることもあります。
固定観念にとらわれないアドバイスにより、自社のマーケティングに新しい施策をもたらすこともできるのです。

客観視点でのアドバイスが得られる

マーケティング顧問は、自社の心強いパートナーとして伴走する存在ですが、同時に自社にとっては第三者的な立場でもあります。それにより、客観的なアドバイスを得られる点もまた、多くの企業にとってメリットとなるでしょう。

先述の通り、同じ企業内で事業活動を続けていると、いつの間にか「これが当たり前だ」という考え方にとらわれてしまうことがあります。そのような場合もマーケティング顧問がいれば、客観的な視点により、これまで見落としていた自社の課題を見つけて、的確にアドバイスしてもらえるのです。

社内のリソース不足を補える

プロの知見を活かすことにより、マーケティング担当部署のリソース不足の解消も見込めます。

すべてを内製でまかなおうとすると採用や教育にもコストがかかりますし、たとえ求人を出したとしても即戦力となる人材が見つかるとは限りません。その点、マーケティング顧問の力を借りれば、プロの知見をすぐに取り入れられます。

また、マーケティング顧問の助言によって、社内の限られたリソースを最大限に有効活用し、効率的に成果を挙げることも可能です。

最新のマーケティング手法やトレンドの知見を得られ、活用できる

情報が日々更新されていく市場のなかで、最新のトレンドを取り入れられるという点も、マーケティング顧問を活用するメリットとして挙げられます。マーケティング顧問が把握している最新のマーケティング手法やツールの活用方法などを、自社の状況に合わせて提案してもらえるのです。

最新の手法をいち早く取り入れられれば、これまでになかった角度で顧客にアプローチし、集客の成果が改善する可能性があります。それにより、競合他社との差別化もかなうでしょう。

社内のマーケティング人材の育成ができる

マーケティング顧問と適切に連携すれば、最新のノウハウを社内に蓄積することで、人材の育成にもつなげられます。また、マーケティング顧問に直接「社内のスキル不足を補うための方法を教えてほしい」と相談することも可能です。
担当部署のリソース状況を踏まえた上で、施策と同時並行で人材を育成するためのアドバイスを受けられます。自社の人材が育てば、マーケティング顧問に依存しない体制の構築も将来的に実現できます。

経営陣の判断がスムーズになる

先述の通り、マーケティング顧問はマーケティング担当部署だけでなく、経営陣とも適宜コミュニケーションを取ります。そのため、経営陣と連携してマーケティング施策をスムーズに進められるようになる、というメリットもあります。

施策を成功させるには、事業戦略とマーケティング戦略が整合していることが欠かせません。両者の間に齟齬が発生している場合は、マーケティング顧問が客観的なデータを基にアドバイスしてくれるため、事業戦略と連動した合理的なマーケティング施策が可能となります。

マーケティング顧問の報酬体系

マーケティング顧問の報酬体系は、主に以下の3種類に分けられます。それぞれの詳細を順に解説します。

マーケティング顧問の主な報酬体系
  • 固定報酬制
  • 時間単価制
  • 成果報酬制

固定報酬制

固定報酬制は企業とマーケティング顧問が契約した上で毎月一定の額の報酬を支払います。報酬の額は、マーケティング顧問の専門性の高さや、依頼する業務内容の難易度などによって変動します。

固定報酬である以上、仮に大手企業との商談が成立し相当な額の利益が出たとしても、それによって支払う報酬の額も増える、ということはありません。そのため、予算管理もしやすくなります。

こうしたメリットがある一方で、成果が出ていない状況でも報酬が発生することは理解しておく必要があります。

時間単価制

時間単価制では、マーケティング顧問が実際に活動した時間によって報酬額が決定します。
サポートを必要とする期間だけ活用しその分の報酬を支払う、といったふうにコンパクトな利用が可能です。特定の分野に関するノウハウを取り入れたい場合に最適です。

成果報酬制

成果報酬制は、成果に基づいて料金が発生する報酬体系です。一般的に一定の成果が得られたときのみ報酬を支払うため、成果が想定よりも得られなかった場合に備えたリスクヘッジができる点が成果報酬型のメリットです。


関連記事:【ひな型付き】顧問契約書の作成手順や注意点を徹底解説

マーケティング顧問へ依頼する方法

マーケティング顧問を探して依頼する方法としては、主に以下の3種類が挙げられます。

マーケティング顧問へ依頼する方法
  • 顧問紹介サービスを利用する
  • 顧問の求人募集を行う
  • 経営支援サービス「HiPro Biz」を活用する

顧問紹介サービスを利用する

顧問紹介サービスには、マーケティングをはじめとするさまざまな分野のプロフェッショナルが登録しています。膨大なデータベースの中から最適な人材を紹介してもらえるので、自社に合うマーケティング顧問をスピーディーに見つけられるでしょう。

また、契約内容の調整や万が一のトラブル発生時の対応も、サービス提供会社が間に入ってくれるというメリットもあります。

顧問の求人募集を行う

従業員の採用活動と同じように、顧問の求人を自社で行うという方法もあります。選考も自社で行うため、マーケティング顧問に求めるスキルが明確になっている場合に適している方法です。

ただし、一般的な転職サイトに顧問の求人が載ることはあまりないため、比較的イレギュラーな方法となります。

経営支援サービス「HiPro Biz」を活用する

自社が抱える経営課題にマッチした営業顧問を探したいのであれば、パーソルキャリアが運営する経営支援サービス「HiPro Biz」の活用をご検討ください。

3万名を超える(2025年3月現在)プロ人材が登録している「HiPro Biz」には、営業のプロフェッショナルも多数登録しています。得意とする領域も多種多様で、営業戦略、販路開拓やコーチング戦略の立案、海外進出の際のサポートなど、さまざまな形での支援が可能です。

なお「HiPro Biz」には「コンサルティングプラン」「成果完成型プラン」「独立役員紹介プラン」あります。

「コンサルティングプラン」は、プロ人材の業務工数や、解決を依頼する課題の難易度に応じて報酬の額が決定するプランで、営業戦略立案や新規顧客開拓や販路拡大といった、必要な期間、必要なタイミングで特定分野のノウハウや人脈を自社に取り入れたい時に適しています。

「成果完成型プラン」は、必要な納期で、特定分野の知見と実行力をもとにした、具体的な成果物が必要な場合に適しており、リサーチ報告書や業務改善報告書といった具体的な成果物を求めるケースで最適です。

「独立役員紹介プラン」は、常勤役員や社外取締役などのプロ人材を、中長期的に活用したい場合に最適です。


※参考:サービスプラン(HiPro Biz)




マーケティング顧問を活用する際の注意点

マーケティング顧問は企業にとって非常にメリットの多いソリューションですが、活用にあたり注意したい点があります。契約を結ぶ前に、以下の2点をよく確認しておきましょう。

マーケティング顧問を活用する際の注意点
  • 契約内容や依頼する業務を明確にする
  • 求めている成果や社内情報の共有を細かく行う

契約内容や依頼する業務を明確にする

まずは、自社が抱えている課題や「マーケティング顧問に、具体的に何を相談したいのか」を明確にします。

契約後、マーケティング顧問によって課題を洗い出してもらえる場合もありますが、相談の段階で自社がある程度の課題を自覚し、依頼内容が定まっていることが大切です。「何となく」で依頼すると、相談内容が漠然としているが故、適切なサポートを受けられない可能性があります。

例えば「戦略を根本から見直したいので、市場調査から戦略の立案まで依頼したい」といったように、具体的に相談しましょう。

求めている成果や社内情報の共有を細かく行う

「どのような成果を求めているのか」「現時点で、自社のマーケティング担当部署はどのような状況に置かれているのか」など、詳細な情報をマーケティング顧問に共有することも大切です。課題解決のために最適な施策は企業ごとに異なるので、最も効果のある施策を立案してもらうためにも、自社の情報をていねいに共有しましょう。

場合によっては、マーケティング顧問に共有するための情報を社内で収集する必要も出てきます。状況に応じて、社内全体に協力を仰ぎましょう。

マーケティング顧問の導入がお勧めの企業

最後に、マーケティング顧問の導入を特にお勧めする企業の例を紹介します。以下に当てはまる場合は、契約を検討すると良いでしょう。

マーケティング顧問の導入がお勧めの企業
  • 売上やリード獲得などの成果が伸び悩んでいる企業
  • 新規事業や新商品を立ち上げる企業
  • マーケティングリソースが不足している企業
  • デジタル(Web)マーケティングを強化したい企業
  • 経営戦略とマーケティング戦略がひも付いていない企業

売上やリード獲得などの成果が伸び悩んでいる企業

売上やリード獲得をはじめとする、業績に直結する部分の数値で伸び悩んでいる企業は、マーケティング顧問への相談によってその悩みを解決できる可能性があります。中でも、予算やリソースが限られている中小企業やスタートアップでの活用がお勧めです。

マーケティング顧問は適切な施策を提案するだけでなく、リソース活用に関しても適宜アドバイスを行います。そのため、マーケティング顧問への相談によって、限られたリソースで売上を最大化できる可能性があります。

新規事業や新商品を立ち上げる企業

既存の事業だけでなく、新規事業や新商品のマーケティングにもマーケティング顧問の活用は有効です。

特に、新規事業では「資金調達や人材確保がなかなか進まない」「具体的な目標が定まらない」といった課題を抱えることがあるでしょう。そのような場合もマーケティング顧問の知見を活かせば、自社の商品やサービスが市場に受け入れてもらうための施策を提案してもらえます。
適切に相談することで、失敗のリスクを最小限に抑えて、新たなビジネスを成長に導けるのです。


関連記事:新事業・新ブランド立上げ時の体験的マーケティング論-消費者にどうプロモーションするべきか?-

マーケティングリソースが不足している企業

「リソースが不足していて、やりたいと思っている施策を100%実行することができない…」とお悩みの場合も、マーケティング顧問への相談がお勧めです。

マーケティング顧問が介入することで、プロの知見が加わるためマンパワーが増えます。さらに、社内教育や適切なリソースを活用するためのアドバイスも受けられるため、マーケティング担当部署のリソースを最適化できるでしょう。

マーケティング顧問は外部の人間であるため、第三者的な立場で自社を観察することで、社内では見過ごされがちな課題も発見し、解決に導いてもらえる可能性があります。


関連記事:デジタルマーケティングの組織が「確立」した企業で起こること

デジタル(Web)マーケティングを強化したい企業

多くのマーケティング顧問は、デジタルマーケティングにも精通しています。そのため、マーケティング施策の中でも、特にデジタルマーケティングを強化し、Web経由でのリード獲得や売上につなげたい企業も利用を検討すると良いでしょう。

今後はどの業界でも、ビジネスや顧客体験のデジタル化が進んでいく可能性が非常に高いです。従来型のマーケティングに限界を感じている企業や、「将来のために今からデジタルマーケティングを強化したい」と考えている企業は、マーケティング顧問の力を借りることで課題を解決できるでしょう。


関連記事:デジタルマーケティングが上手な企業を事例を交えて解説

経営戦略とマーケティング戦略がひも付いていない企業

マーケティング担当者が「やりたい施策が経営層に理解してもらえない」と考えている場合、あるいは経営層が「マーケティング担当者に経営的な視点が不足している」と考えている場合にも、マーケティング顧問の活用をお勧めします。

マーケティング顧問はマーケティング担当部署だけでなく、経営層ともコミュニケーションを取り、経営者の視点で施策を考案します。なぜなら、事業を成功させるには経営戦略とマーケティング施策が合致している必要があるためです。
上記のような課題を抱えている場合は、マーケティング顧問への相談により、両者間の円滑な連携を実現できます。

マーケティング顧問は、自社のマーケティング活動を包括的に支援するサービス

今回は、マーケティング顧問について、支援内容や活用のメリットなどを解説しました。

マーケティング顧問は、コンサルティングと異なり、企業のマーケティング活動を情報分析から施策の実行まで包括的に支援するソリューションです。経営層とのコミュニケーションや、リソースの最適化なども依頼できるため、適切に活用することで自社の抱える課題を根本的に改善できます。

マーケティング顧問への依頼にご興味のある管理者や経営者は、経営支援サービス「HiPro Biz」にご相談ください。第一線での豊富なマーケティングの実績のあるプロ人材が、貴社のマーケティング施策をサポートします。

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