【大手企業の部長以上522名調査】生成AIの導入率は約8割。成果の分かれ道は「ルール整備」と「人材育成」
2025年09月26日(金)掲載
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経営支援サービス「HiPro Biz(ハイプロ ビズ)」を提供するパーソルキャリア株式会社は、売上高1,000億円以上の大手企業に勤務する部長職以上522名を対象に「生成AIに関するアンケート調査」を実施しました。
本調査からは、多くの大手企業が生成AIの導入を終え、導入効果を創出するフェーズに移行しつつある実態が明らかになっています。そして、その成否を分ける鍵が「ルール整備」と「人材育成」にあることが見えてきました。
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生成AI活用実態の調査レポート〜大手企業役職者522名の視点から読み解く、導入効果・課題・投資戦略〜
■大手企業の約8割が導入済み。日常業務から活用の輪が広がる
■半数以上の企業が導入効果を実感。効果測定指標を自社で設定する企業は6割超え
■成果を出す企業の共通点は「ルール整備」と「人材育成」
■「意欲の差」と「指導者不足」が課題に
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■生成AIに関する課題解決はHiPro Biz
大手企業の約8割が導入済み。日常業務から活用の輪が広がる
本調査では、生成AIを「全社的に導入・活用中」「一部の部署で導入・活用中」と回答した企業は、合計で79.9%にのぼりました。大手企業において、生成AIの活用はもはや当たり前になりつつあることがわかります。

具体的な活用業務としては、「資料作成・要約」(58.2%)が最も多く、次いで「文章要約・翻訳」(51.6%)、「情報収集・リサーチ」(46.6%)と続いており、まずは日常的な情報処理業務から活用の輪が広がっているようです。

半数以上の企業が導入効果を実感。効果測定指標を自社で設定する企業は6割超え
このように生成AIの導入・活用が一般化するなか、企業はその投資に見合った効果を実感できているのでしょうか。
調査では、生成AIの導入効果について「大きな効果を実感している」「ある程度効果を実感している」と回答した企業の割合を合計すると51.6%と半数を超え、多くの現場で一定の効果を実感していることがうかがえます。

効果測定については、「全社で統一した指標で行っている」(29.5%)、「部署で統一した指標で行っている」(21.5%)「プロジェクトや個人単位で実施」(13.7%)を合わせると、6割超えの企業が効果測定を実施していました。
なお、効果測定の指標としては、「時間削減・効率化(自由記述回答を基に集計)」を挙げる回答が55.2%と過半数を占め、測定しやすい時間や工数が多く用いられているようです。
成果を出す企業の共通点は「ルール整備」と「人材育成」
着実に成果を上げている企業には共通点がありました。その成否を分けるポイントはどこにあるのでしょうか。
導入効果をもたらした要因として最も多かった回答は、「全社的なルールとガイドラインを策定し浸透させている」(38.9%)でした。次いで、「従業員への教育を実施し活用文化を醸成している」(36.3%)、「法務・コンプライアンス部門と連携しガイドラインを整備している」(35.8%)が続きます。成果を出すためには、こうしたルール整備や人材育成が不可欠であるといえそうです。

また、リスク管理の面でもルール整備は進んでいます。65.0%の企業が全社または部署単位でガイドラインを策定しており、生成AIが出力するもっともらしい嘘「ハルシネーション」への対策としても、「定期的な注意喚起や研修」や「ファクトチェックの義務付け」など、具体的な運用ルールを定める動きが広がっています。

そして、成果を出すうえでルール整備と並んで重要になるのが、従業員や生成AIに的確な指示を出し、生成物を評価・修正できる「AI人材」の存在です。
今回の調査では、AI人材の充足度が効果の実感にどれほど直結しているかが明らかになりました。AI人材が「十分に充足している」と回答した企業では、実に100%が生成AIの導入効果を実感していると回答。その一方、「大幅に不足している」企業では、導入効果を実感している割合はわずか22.6%にとどまりました。

このことからも、生成AIの価値を最大限に引き出すには、AI人材の確保・育成がいかに重要であるかがうかがえます。
「意欲の差」と「指導者不足」が課題に
このように、AI人材の確保・育成は、生成AI活用の成否を分け得る重要なテーマです。しかし、その育成の現場に目を向けると、多くの企業が課題を抱えている実態が明らかになりました。
AI人材の育成における課題を尋ねたところ、「従業員の意欲に差がある」(45.7%)がトップ、次いで「指導者がいない」(40.1%)が挙げられました。全社的に活用を推進しようにも、従業員一人ひとりの関心やITリテラシーの違いが意欲の差として表れているようです。

また、生成AIは新興技術であるため、実践的な指導ができる「指導者」が社内にまだ育っていないという、構造的な課題も浮き彫りになっています。
「意欲の差」と「指導者不足」という根本的な課題を乗り越えるためには、まず現場の足並みを揃える必要があります。よって、育成全体をリードできる人材をいかに確保していくかが、今後の大きな課題といえそうです。
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今回の調査では、上記の他にも各部門での具体的な活用業務や、導入時期別の導入効果、今後の投資見込みなど、大手企業の生成AI活用に関するリアルなデータを多角的に分析しています。
全24ページのレポート本編では、より詳細な集計データもご覧いただけます。ぜひ貴社の生成AI活用推進にお役立てください。
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本調査で明らかになったように、生成AIの導入効果を最大化するには、「AIを評価・活用できる人材」の存在が欠かせません。
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