サービス導入事例

株式会社DAIWA

売上:
100億円未満
業種:
建設・不動産

営業

2年間全く進展が無かった当時からは想像できない、新規開拓成果。プロ人材との出会いが、営業との向き合い方を劇的に変えてくれた

株式会社DAIWA
  • 代表取締役 新 康夫 氏
    専務取締役 新 幸子 氏
  • BEFORE導入前の経営課題

    長年既存顧客だったゼネコンやサブコンへの依存脱却やターゲットの見直しを図るべく、新事業を開始。しかし、手探りでの営業活動の成果は全く得られず、事業そのものを継続すべきか暗中模索の状態にあった。

  • AFTER導入による成果

    大手電子機器メーカーでトップの営業成績を収め、幅広い企業規模の営業とマネジメントを担当してきた“営業のエキスパート”をプロ人材として迎える。注力商材やターゲットの見直しなど戦略面から、トークスクリプトを設計しての新規テレアポ開拓まで具体的に伴走支援。結果、大手企業複数社の新規契約締結へとつながった。

成果があがらない新規開拓。現場で痛感した、「中小企業の限界」

1964年の創業以来、給排水衛生・空調設備事業を中心に手掛けている株式会社DAIWA。脱炭素化・循環型社会の実現を目指している同社では、2019年から3つの環境ソリューション事業を開始した。

その一つがエアポレーター設置事業。エアポレーターは特殊構造のフィルター内を水が循環し、気化熱を利用して外気を冷却するシステムで、省エネと節電を同時に実現できるのが特徴だ。

創業して約60年間、ゼネコンやサブコンが顧客の大部分を占めていた同社。今回の事業を始めた経緯について、代表取締役の新 康夫氏は「エンドユーザーとの直接取引拡大を目指そうと思ったのがきっかけ」と話す。

「経営側の立場となってはじめて、従来のゼネコン依存からの脱却の必要性を感じるようになりました。なぜなら、社員の継続雇用や若手社員の育成、従業員のはたらき方などについて社内でも課題が浮かび上がってきていたからです」

特定顧客からの要望へ応えるためには、業務工程上、土曜日曜を休日にすることが難しかった。はたらきやすい環境を整えたいところだが、同様の給排水衛生・空調設備事業を手掛ける競合はごまんと存在する…。そういった状況下を打破すべく試みた結果の新事業着手だった。

とはいえ、知名度の高くない企業が、いきなりエンドユーザーへアプローチを試みても、話を聞いてもらえるとは思えない。
「そこでエアポレーター設置をはじめとした、企業の環境に関する悩み事を解決できる商材を販売することにしました」と康夫氏。

新たに大手メーカーや企業との直接取引を目指し、康夫氏自ら営業活動を開始した。しかし、約2年間活動を行ったものの、その間に新規顧客との契約は叶わなかった。

「商社からの紹介でなく直接アプローチをかけていたのですが、面識のない企業から信頼を得ることは思っていたよりも難しかった」と康夫氏が語るように、最大の課題は商談までのステップだった。
少しでも営業成果をあげるため、商談にこぎつけようと経営のスペシャリストや営業担当者の採用を試みたが状況は好転しなかった。

専務取締役の新 幸子氏は、その時の様子をこう振り返る。

「実際に何十社もの企業に訪問しましたが契約まで繋がったことはありませんでした。そもそも当社の商材を求めていないような企業にも商談に行っていたため、ターゲティングも営業戦略も間違っていたのだと思います」

営業方法が悪いのか?そもそも商材の選定が悪いのか?康夫氏は、先の見えない営業活動を送る日々に「中小企業の限界を感じていた」という。

新規開拓に向けた具体的提案の数々…客観的視点で自分たちの現状に気づけた

そんな時に、取引のあった地銀からの紹介で出会ったのが「HiPro Biz」だった。現状の課題を一つひとつ整理し、「HiPro Biz」から提案されたのは、長年大手電子機器メーカーで確かな営業実績を築き、大手から中小企業まであらゆる商談経験を有するS氏だ。

これまでの状況や悩みを受け、S氏は「事業が成功していない企業のほとんどは、顧客ニーズや自社の現状整理不足にある」と戦略再構築の必要性を掲げ、それに基づき同社では取り組んだことのなかったテレアポによる具体的営業方法を提案した。
「正直最初は、テレアポで営業がうまくいくとは思わなかった」という幸子氏は、当時のことをこう振り返る。

「ただ、『ここで何か手を打たないとこの事業は終わってしまう』と考えていた矢先、S氏から『アポイントは最初の20秒が勝負。企業が抱える課題へ確実に刺さるようなコミュニケーションで新規開拓を成功させましょう』と熱心にお話しいただいた時に、挑戦してみる価値があるなと感じました。
またS氏との対話の中で、自社や商材の強みや弱みについて上手く言語化できていない自分たちがいることに気付かされたのも事実です」


そうしてS氏とのプロジェクトがスタート。同社ではエアポレーターの他に、2つの環境ソリューション事業も手掛けていたことから、まずは営業に力を入れていくべき商材の選定に着手。各商材に対してSWOT分析を実施し、「節電」「省エネ」などが「時代のニーズに最も適している商材」と判断し、再びエアポレーターを注力事業として選んだ。
その後は、ターゲット選定やテレアポのトークスクリプトを作成するため、現状の整理や課題の洗い出しから顧客ニーズやターゲットの情報収集に至るまでS氏のリードでプロジェクトが進んでいった。

そうして2ヶ月が経った頃、新たなターゲット像が定まった。「真に商材を求めている適切なターゲット」を目指し、省エネ関連資格保有をうたう企業をピックアップ。中でもエネルギー効率化に関心がありそうな企業に照準をあわせた。

結果、既存のターゲット像から打って変わり、省エネ商材に関する予算を掲げ、さらに工場・事業場単位で一定以上のエネルギー使用がある大手企業の「第一種エネルギー管理指定工場等」や「第二種エネルギー管理指定工場等」を重点的に営業対象とするなど、ターゲットの解像度を大幅に高めることができた。

プロ人材との協業がスタートし4ヶ月経った頃、1回目となるテレアポをS氏自らが実践した。「S氏のスムーズで見事なテレアポを間近で見て、営業成功への手応えを感じました」と幸子氏。
そこからはS氏と作り上げた、エアポレーターの導入事例やメリットなどを押さえたトークスクリプトを駆使し、ひたすらテレアポを実践。以前はなかなか辿りつかなかった商談までスムーズに進むケースが増えていった。

“能動的な営業”への転換。プロ人材との出会いが、大きなターニングポイントに

こうしてS氏から学んだ適切なターゲティングと効果的な営業アプローチにより、約半年という短期間で大手電機メーカーを筆頭に国内の名だたる企業複数社との新規取引締結に成功。S氏との契約終了から約2年経った現在も、新規顧客との取引口座を順調に開設している。

「どれだけ扉を叩いても全く成果に結び付かなかった当時からは想像できないほど、今では多くの企業と商談する機会が増え、それが営業成果にもあらわれるようになりました。
一方で、名だたる企業と取引を行っているという実績そのものが、社員のモチベーションにもつながっていると感じます。
S氏との出会いがこの事業の大きなターニングポイントになりました」

そう嬉しそうに語る幸子氏。康夫氏も、今回のS氏との出会いによってさまざまな気づきや学びがあったという。

「営業先との信頼関係を構築していくことの重要性を学びましたね。『HiPro Biz』を利用して以降、商談前日に、各社相手の最新情報や同業他社の状況、決算書などを事前に確認し、会話の糸口となるような情報を整理し臨むようになりました。その結果、会話が弾みリラックスした空気感で商談ができるようになっています」

また例えその場では契約に結び付かなくても、良好な関係が継続している企業も少なくないという。これまでは商談時に相手の顔色を意識するあまり、積極的なアプローチをためらうこともあったが、今ではそれが大きく変わった。
「商談中気になったことをきちんと深掘りできるようになりましたし、こちらの要望もしっかりと伝えられるようになりました。商談を円滑に進めるための、“能動的な営業”へのヒントを数多くいただきました」と康夫氏。

今では大規模企業とのコミュニケーションが増えたことにより、これまで知る機会のなかった市場の流れなども把握できるようになった。自社の振り返りや今後の経営戦略を考える上での判断材料の収集にもつながり、大いに参考になっている。

「今後はS氏から学んだ分析方法や話術、マインドセットを武器に、最終的にはゼネコン・サブコン依存からの完全脱却を目指したいですね」と康夫氏。

さらに、エアポレーター以外の商材展開や自社製品の製造も視野に入れながら、同業他社とは異なるポジショニングを目指し、中長期的な事業拡大に取り組んでいく。

暗中模索だった当初からは想像もできない、今後のビジョン。本プロジェクトは、それらを描くためのきっかけ役としても機能することができたのではないだろうか。

企業名
株式会社DAIWA
設立
1981年10月
従業員
14名(2023年6月現在)
売上
5億6000万円(2023年3月期)
事業内容
水処理事業、給排水衛生事業、空調・換気事業、環境ソリューション事業を行っており、脱炭素社会の実現に向けた同業他社にはないお客様の課題解決に向けた積極的な提案でフットワークよく取り組み、お客様の目標達成に貢献しております。

担当プロ人材より

60年という歴史の中で、本業に対するとても真摯な姿勢を堅持されてきたという印象を受けます。社長のお人柄がとてもよく、こちらの仮説検証にも全力でご協力賜りまして非常にスムーズに進めることができました。
今回は、「空調関連の省エネ設備(toB)の新規開拓」の戦略設計がミッションとなりました。
人脈営業など過去のご活用によって成果が出ない状況の中、独自の手法を用い、製品の核である「価値の整理と明確化」に重点を置きつつ導入先のベネフィット整理まで一気に整理いたしました。
その結果、高精度にターゲット企業のリストアップとセグメント分けを行い、最適なアプローチまで特定できました。スイートスポットを見極めるための各検証にも重点を置き、短期間で複数のエンタープライズ企業にアプローチし、受注および口座開設までの段階を一気に進めることができました。

登録プロ人材 S氏 元FA機器大手の営業担当として高い業績をあげ、最年少でのマネージャーを経験。その後、営業支援ベンチャー企業を創設し、現在もスタートアップや地方中小企業からエンタープライズ企業まで幅広い実行支援を最新の営業技術で展開中。

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