柏木 街史
- 得意分野:
- 海外
海外市場を熟知した強い交渉力と英語力で
アジア・米国でのビジネス拡大を支援
PROFILE
1983年東京大学法学部卒業後、日本電信電話(現NTT)入社。のちにカリフォルニア大学ロサンゼルス校にてMBAを取得し、NTT America社にてデータセンターサービス担当上級副社長を務める。その後NTTコミュニケーションズのネットワーク事業部で、アジアを対象にしたグローバルネットワークの品質改善チームの責任者を務めた。2010年にポリコムジャパン代表取締役社長に転職、その後インターソフトKKの取締役社長、COLT(旧KVH)執行役員などを歴任。
米国、欧州、アジアと異なる文化の
外資系企業数社のマネジメントを経験
NTTおよびNTTコミュニケーションでキャリアを重ね、NTT America社にてデータセンターサービス担当上級副社長を務めたあと、複数の外資系企業でキャリアを蓄積。米国、ヨーロッパ、アジアと異なる文化の外資系企業数社のマネジメントを経験した後、2016年2月、55歳のときにセミリタイアしました。
セミリタイア後は、スポーツを楽しんだり、家族と旅行に行くなど自由な時間を大事にしていました。ただ、少し自由に楽しみ過ぎて、運動中にアキレス腱を切るなど予想外だが年相応のアクシデントに見舞われたりもしましたが(笑)。そうした中で2016年11月、再生可能エネルギーのエキスパートとして知られる企業の支援案件をいただき、お引き受けしたところからプロ人材による活動が始まりました。
独立にあたっては、自身のスキルや得意分野を世の中に活かすべく仕事をしていきたいという思いがありましたし、やはりいくつになっても社会とのつながりというのは持ち続けたいものです。自分のノウハウを他者のために役立てたいという思いが根底にあり、HiPro Bizにも登録したわけです。
そして、HiPro Bizから最初にいただいた、エネルギー業界の企業の支援案件の内容は明快でした。同社には海外のパートナー企業が多くあるのですが、一方で英語によるハイレベルのコミュニケーションニーズがあり、当時外国人の非常勤役員でカバーしていたんです。それが株主構成の変更からその役員も退くことになり、サポート役がいなくなってしまうという状況になりました。つまり、英語による海外とのコミュニケーションをフォローすることが支援のメインテーマだったのです。
ピンポイントでのスキルセットによって
お客様の課題を具体的に解決する
同社の支援内容として行なったのは、英国のパートナーとのEメールでの英語のコミュニケーションのほか、英語版のウェブサイトの訂正・加筆、電話会議への同席などのサポートでした。
また先方からくるメール表現の背後にあるであろう戦略や戦術を解読し、お客様と共有することも重要です。「なぜ今先方はここに言及するのか、この論点を曖昧なまま放置すると、こういうリスクが発生する可能性が高い」などです。
海外のパートナーが東京での展示会のために来日した際には、社長や役員に同行して一行をアテンドし、懇親会までご一緒してお酒を酌み交わしながら、本音のところまで通訳することもあります。会話の裏側にある意図まで斟酌しながら、お互いのコミュニケーションや交渉の仲立ちをしていくことが重要でしょうね。
私はプロ人材としての仕事は、ピンポイントのスキルセットと知見によって、お客様の課題感を具体的に解決できるようサポートすることが大事だと考えています。会議室の中で単に意見やアドバイス、指示をするだけでは真の解決にはつながらず、お客様にとっても時間ばかりが浪費し、満足感も得られないでしょう。
私の場合はクライアントの課題の中に自ら身を投じ、いわゆる実働型の形で緊密に支援していきます。このスタンスは私のキャラクターというか、元々のパーソナリティの部分が大きいと思います。たとえばNTTという大きな組織にいても、事案を若手に任せるだけではなく、自ら現地に飛んでいって、相手企業に直接交渉したケースも多々ありました。即座に現場に足を運び、交渉からクロージングまですべて自分で仕切る。ワンストップかつエンドツーエンドで何でもできるというのが売りですね。
自分で体験している中から
伝えられるストーリーにこそ価値がある
お客様の課題に向き合い、確かなソリューションを提供していくには、数多くのケーススタディが必要です。その意味でも、異なる環境での成功や失敗の経験値がどれだけあるのかが大事ではないでしょうか。それは1社だけのキャリア経験ではなかなか培えないものです。私はNTTを退社したあと、海外の外資系企業数社のマネジメントを経験し、そのことが自分の引き出しをより多彩にしています。やはり、自分で体験している中から伝えられるストーリーにこそ価値がある。経歴書で説明するのではなく、自分が実際に経験したエピソードを根拠に話をします。「一般にこんなふうに言われますが、私は実際にはこういう経験をしました」といった説得力のあるアプローチをしたいと常に心がけていますね。
私はNTT America時代に200名の事業部門のヘッドとして組織を率い、直近では欧米アジア6カ国に跨る多国籍チームを直接マネジメント。香港、シンガポール、中国、台湾、ベトナム、マレーシア、フィリピン、タイ、インドなどで、M&Aや提携交渉のほか、組織をまとめる仕事をしてきました。私の強みは、「インド人よりも計算が早く、中国人より交渉が強く、アメリカ人より英語が上手い」です(笑)。
現場の交渉を熟知した上での英語力をベースに、商品やサービスの特性、マネジメントの方向性を勘案した海外市場の選定、海外マーケティングおよびパートナリング等の支援が可能です。異なるバックグラウンドのなかでも話を進められる交渉力、チームをまとめるマネジメント力により、スタートアップから大企業まで幅広く海外進出のお手伝いをいたします。
日本は人口減に伴って、市場がいっそうシュリンクしていくのは必然の流れです。一方で世界の人口は70数億人。アジアには中国以外にも、インドネシアやインド、フィリピンやベトナムなど人口が多く、若くて伸びる国はたくさんあるんです。そこに出ていきたいと経営者が考えるのは当然のことで、グローバル化は企業にとっての必須といえます。英語のできる人が社内にいないからやるべき海外展開を先延ばしにせざるを得ない…のではもったいないし、社員の士気も下がります。海外進出に意欲をもつ企業様のお役に立てるよう、ぜひ自分の経験を活かしていきたいですね。